「FXを始めたけど、売買の判断が難しくてなかなか利益が出ない」「仕事が忙しくてチャートをこまめに見られない」
そんな悩みを持つ方に知ってほしいのが「システムトレード(自動売買)」です。あらかじめ決めたルールに従って、システムが自動的に売買を行ってくれる取引手法です。
この記事では、システムトレードの基本的な意味から、裁量トレードとの違い、メリット・デメリット、初心者向けの種類まで、わかりやすく解説します。
- システムトレード(自動売買)とは何か
- 裁量トレードとの違い
- システムトレードのメリット
- システムトレードのデメリットと注意点
- 初心者におすすめの種類(選択型システムトレード)
システムトレード(自動売買)とは何か
システムトレードとは、事前に設定しておいた取引ルールに従って、システムが機械的・継続的に行う取引方法のことをいいます。「シストレ」と略して呼ばれることもあり、自動取引と呼ばれることもあります。
あらかじめ決めた取引ルールとは、たとえば次のようなものです。
- レートが110円になったら「買う」または「売る」
- 複数のテクニカル指標を組み合わせて、設定した数値を超えたら「買う」または「売る」
- 移動平均線2本を使い、ゴールデンクロスが出現したら「買う」、デッドクロスが出現したら「売る」
なお、厳密には「システムトレード」と「自動売買」は少し意味が異なります。広義では、一定の取引ルールに沿っていれば裁量トレードもシステムトレードに当たりますが、FX業界では一般的に「システムトレード=ツールを用いた自動売買システムであること」として扱われています。自動売買はシステムトレードの一種で、ツールやシステムを使用して、自動で売買を繰り返すことを指します。
裁量トレードとの違い
システムトレードとよく比較されるのが「裁量トレード」です。両者の最も大きな違いは、「誰が売買の判断をするか」という点にあります。
| 比較項目 | 裁量トレード | システムトレード(自動売買) |
|---|---|---|
| 判断する主体 | トレーダー自身 | システム(あらかじめ決めたルール) |
| 分析方法 | テクニカル分析・ファンダメンタルズ分析を自分で駆使する | あらかじめ組み込まれた取引戦略に従う |
| 相場急変への対応 | 柔軟に対応できる | 対応しにくい |
| 感情の影響 | 入りやすい | 入らない |
| 必要な知識 | ある程度の知識・経験が必要 | 専門的な知識がなくても始めやすい |
裁量トレードは、チャートやニュースなどを見ながら、自分自身で今買うべきか売るべきか、もしくは手じまいをするべきかを考えながら取引をする方法です。相場が急変したときに柔軟に対応できるというメリットがある一方、感情が入ってしまい、利益確定のチャンスを逃したり損切りが遅れたりするデメリットがあります。
一方、システムトレードは売買条件に合致すると機械的に取引するため、感情に左右されずに取引できます。ただし、相場の急な変動には対応しにくいという弱点もあります。どちらが優れているという絶対的な答えはなく、自分にとって心地よく、無理なく続けられるスタイルを見つけることが大切です。
システムトレードのメリット
システムトレードには、主に次のようなメリットがあります。
- 24時間チャンスを逃さない:ツールを使って新規・決済を行うため、仕事中や就寝中でも売買チャンスを逃すことがありません
- 感情に左右されない取引ができる:あらかじめ決められたルールに従って機械的に取引するため、「損失を出したくない」「もっと大きな利益を狙いたい」といった感情によって冷静な判断ができなくなるリスクを避けられます
- 専門的な知識がなくても始めやすい:一定の成果を期待できる取引戦略があらかじめ取引ツールに組み込まれているため、分析方法や売買タイミングに悩まずに済みます
- 精神的な負担を軽減できる:常にチャートを監視し続ける必要がなく、時間的にも精神的にも余裕を持って取引に臨めます
システムトレードのデメリットと注意点
一方で、システムトレードには次のようなデメリットもあります。
- 相場の急な変動には対応しにくい:一定の取引ルールに従って機械的に取引されるため、突発的なニュースなどによる急変動には柔軟に対応できません
- トレードの自由度が低い:最初に設定したシステム通りのトレードを繰り返すため、裁量トレードのような自由度はありません
- 基礎知識は必要:システムを稼働させるまでの設定は自分で行う必要があり、通貨ペアやトレード量、値幅などは自分で決めなければなりません
- 相場環境によって成績が左右される:たとえばレンジ相場に強いシステムをトレンド相場で使ってしまうと、大きな損失を出すリスクが高まります。相場環境や資金状況は、こまめに確認しておく必要があります
自動売買は完全な放置運用ができるわけではなく、相場の変化に応じて設定を見直したり、一時的に停止したりする判断が求められる点は理解しておきましょう。
システムトレードの3つのタイプ
システムトレードのツールには、主に次の3つのタイプがあります。
| タイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 選択型 | すでに完成した取引ルール(ストラテジー)の中から自分に合ったものを選ぶ | プログラミングやFXの知識があまりない初心者 |
| リピート型 | 設定した価格帯で、新規注文と利益確定を自動で繰り返す | レンジ相場でコツコツ利益を積み上げたい人 |
| 開発型 | 自分でトレードルールを作成し、プログラミングでカスタマイズする | FXやプログラミングの知識がある中上級者 |
選択型は、一定期間の収益や勝率といった情報をもとに選ぶだけでシステムトレードが始められるため、初心者に向いています。ただし開発型のように、自身のトレードスタイルや戦略に応じてプログラムに変更を加えることはできません。
開発型の代表的なツールとしては「MT4(メタトレーダー4)」が挙げられ、プログラミング技術を用いて自分好みのシステムを開発できるのが特徴です。開発の自由度が高く、意図を完全に反映した状態で自動化できるメリットがある一方、FXの知識に加えてプログラミングの知識やスキルが必要であり、上級者向けのツールといえます。
初心者がシステムトレードを始めるときのポイント
初心者がシステムトレードを始める際は、次の点を意識するとよいでしょう。
- まずは選択型から試してみる:すでに実績のある取引ルールを選ぶだけで始められるため、専門的な知識がなくても取り組みやすい方法です
- 少額から始める:まとまった資金でいきなり始めるのではなく、少額から運用を開始してリスクを抑えましょう
- デモトレードで試してみる:多くのFX会社では、ノーリスクで自動売買を体験できるデモトレードを提供しています。本番前に操作や仕組みに慣れておくと安心です
- 相場環境をこまめに確認する:完全放置ではなく、相場がレンジ相場からトレンド相場に変わっていないかなど、定期的に状況を確認する習慣をつけましょう
まとめ
システムトレード(自動売買)とは、あらかじめ決めた取引ルールに従って、システムが機械的・継続的に売買を行う取引方法です。裁量トレードのように自分で相場を分析して判断する必要がなく、感情に左右されない取引ができる点が大きな特徴です。
一方で、相場の急変には対応しにくく、完全放置というわけにもいかない点には注意が必要です。初心者の方は、まず選択型のシステムトレードから、少額かつデモトレードも活用しながら始めてみるとよいでしょう。
よくある質問
- システムトレードとは簡単に言うと何ですか?
-
あらかじめ決めた取引ルールに従って、システムが自動的に売買を行う取引方法です。
- システムトレードと裁量トレード、初心者にはどちらがおすすめですか?
-
どちらが優れているとは一概にいえません。専門知識に自信がない場合は、システムトレードの選択型から始めるのも一つの方法です。
- システムトレードは完全に放置しても大丈夫ですか?
-
いいえ、相場環境の変化に応じて、設定の見直しや一時停止の判断が必要になることがあります。
- システムトレードにはどんな種類がありますか?
-
主に「選択型」「リピート型」「開発型」の3種類があり、初心者には選択型がおすすめです。

