トレール注文とは?決済ラインを追尾する仕組みとメリット・デメリット

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「利益はできるだけ伸ばしたいけど、決済のタイミングをずっと見ていられない」

そんな悩みを解決してくれるのが「トレール注文」です。相場の値動きに合わせて決済ラインが自動で追いかけてくれるため、トレンド相場で利益を最大限に伸ばしながら、損失も限定できる便利な注文方法です。

この記事では、トレール注文の基本的な意味から、具体的な仕組み、メリット・デメリット、トレール幅の決め方まで、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  • トレール注文とは何か、基本的な仕組み
  • 具体例で見るトレール注文の動き方
  • トレール注文のメリット
  • トレール注文のデメリットと注意点
  • トレール幅の決め方のコツ
目次

トレール注文とは何か

トレール注文とは、相場の値動きに応じて、決済の逆指値注文のレートが一定の値幅で相場に追従していく注文方法です。「トレール」とは英語で「追いかける」という意味で、「トレーリングストップ注文」とも呼ばれます。

通常の逆指値注文は、あらかじめ設定した水準で固定され、相場がどれだけ有利に動いても損切りラインは動きません。これに対してトレール注文は、「トレール幅」と呼ばれる一定の値幅を設定すると、その幅を保ったまま損切りラインが自動的に上昇または下降していく仕組みになっています。

たとえば新規の買い建玉(ポジション)を持った場合、思惑どおりに相場が上昇すると、決済逆指値注文のレートが相場の上昇に追従して自動的に切り上がっていきます。一方、相場が下落した場合でも、切り上がった決済逆指値注文のレートで決済されるため、トレンドが発生した場合には利益を伸ばすことができ、その後相場が反転しても損失を限定することが可能になります。

具体例で見るトレール注文の動き方

トレール注文の仕組みを、具体的な数字で見てみましょう。

現在のレートが1ドル=100円のときに新規買い注文を出し、99円でストップ注文を入れ、トレール幅を1円と設定したとします。

相場の値動き決済ラインの動き
100円→101円に上昇決済ラインが99円→100円に切り上がる
101円→102円に上昇決済ラインが100円→101円に切り上がる
102円から下落に転じる決済ラインは101円のまま動かない
101円まで下落101円で決済される(利益確定)

このように、相場が上昇し続ける限りトレール注文も上がり続け、最高値との差(トレール幅)を保ちます。その後、相場が下がってきたとしても、下がった場合にはトレールは追従しないため、最高値の時点でのトレール価格が決済ラインとして残ります。レートが上がった分だけトレールも上がるので、自動的に逆指値の値も上昇し、損失限定のつもりが利益を確定することもできる、便利な仕組みです。

トレール注文のメリット

トレール注文には、主に次のようなメリットがあります。

  • 画面に張り付く必要がない:注文したらあとは相場についていきながら決済ラインが自動で調整されるため、常にチャートを監視する必要がありません。仕事や家事などで忙しく、リアルタイムでチャートを見られない人にもおすすめです
  • 損失を限定しながら利益を追求できる:トレール注文を発注した時のトレール幅が最大損失となり、レートが高値(安値)を更新すればするほど損失が減り、利益が増えていきます
  • トレンド相場に強い:トレンド相場はチャートが直近の高値(安値)を割り込まずに更新していくため、トレール注文の仕組みと相性がよく、トレンドが強く長く続くほど利益を伸ばせます
  • 感情に左右されない取引ができる:損切り設定を自動で切り上げることで、「もう少し伸ばしたい」といった感情的な判断を挟まずに、機械的に利益を確保できます

トレール注文のデメリットと注意点

一方で、トレール注文には次のようなデメリットもあります。

  • レンジ相場では機能しにくい:レンジ相場は一定の値幅で上下を繰り返すため、高値(安値)が更新されにくく、トレール幅が狭いとすぐに決済ラインに引っかかってしまいます
  • 最も有利なレートで約定できるとは限らない:たとえば157円まで上昇した後にトレール幅1円で決済される場合、実際には156円で決済されるため、最高値からトレール幅分だけ利益が目減りします
  • 一時的な戻り(だまし)に弱い:値動きがプラス側に大きく動くと決済ラインも高い(低い)位置に設定されてしまい、一時的な戻りが発生した瞬間に決済されてしまうことがあります
  • トレール幅の見極めが難しい:狭すぎるとすぐに決済されてしまい、広すぎると反転した際に利益を大きく削ってしまう可能性があります

だましによる意図しない決済を避けるためには、トレール幅を広めに設定することが一つの対策になります。ただし、広く設定しすぎると今度は利益の伸びが小さくなってしまうため、バランスを見極める必要があります。

トレール幅の決め方のコツ

トレール注文を使ううえで最も重要なのが、トレール幅の設定です。次のポイントを意識するとよいでしょう。

  • 通貨ペアのボラティリティに合わせる:値動きが大きい通貨ペアでは広めに、落ち着いた通貨ペア(ドル円など)では狭めに設定するのが基本です。FX初心者には、比較的値動きが安定している通貨ペアがおすすめです
  • トレンドの序盤は広く、終盤は狭くする:トレンドの勢いが強い序盤はトレール幅を広めに設定してすぐに決済されるのを防ぎ、トレンドが終盤にかけて弱まってきたら幅を狭くして、積み上げた利益を守るという考え方もあります
  • ボリンジャーバンドやATRを参考にする:ボラティリティを判断するテクニカル指標を活用し、トレール幅の目安を算出する方法もあります
  • 経済指標の発表前後は注意する:値動きが不規則で大きくなりやすく、意図しないタイミングで決済されてしまうことがあるため、重要な経済指標の発表前後は、含み益のあるポジションを事前にクローズしておくのも一つの方法です

トレール幅の決め方に絶対の正解はありません。自分の取引スタイルや、狙う通貨ペア・時間帯・スプレッドなどを踏まえて、少しずつ自分に合った設定を見つけていくことが大切です。

まとめ

トレール注文とは、相場の値動きに応じて、決済の逆指値注文のレートが自動的に追従していく注文方法です。トレンド相場で利益を伸ばしながら、相場が反転した際には損失を限定できる、非常に実用的な注文方法といえます。

一方で、レンジ相場では機能しにくく、トレール幅の設定次第で結果が大きく変わる点には注意が必要です。トレール幅を適切に設定し、トレンドが明確な相場で活用することで、トレール注文の強みを最大限に発揮できるでしょう。

よくある質問

トレール注文とは簡単に言うと何ですか?

相場の値動きに合わせて、決済の逆指値ラインが自動で追いかけていく注文方法です。

トレール注文はどんな相場で有効ですか?

明確なトレンドが発生している相場で有効です。レンジ相場では機能しにくい傾向があります。

トレール幅は狭い方がいいですか、広い方がいいですか?

どちらが良いとは一概にいえません。狭すぎるとすぐ決済され、広すぎると利益が目減りするため、バランスが重要です。

トレール注文を使えば必ず最高値で決済できますか?

いいえ、決済されるのはトレール幅の分だけ最高値より不利なレートになります。

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