「気づいたらロスカットされていて、慌てて口座を確認した」
そんな失敗を防いでくれるのが「マージンコール」という仕組みです。ロスカットが執行される前段階で発せられる警告通知であり、これを正しく理解しておくことで、強制的な損失確定を未然に防げる可能性が高まります。
この記事では、マージンコールの基本的な意味から、追証(追加証拠金)との関係、通知を受け取った際の対処法まで、初心者にもわかりやすく解説します。
- マージンコールとは何か、基本的な仕組み
- マージンコールとロスカットの違い
- マージンコールが発生するタイミング
- マージンコールが届いたときの対処法
- マージンコールを出さないための予防策
マージンコールとは何か
マージンコールとは、保有しているポジションの含み損が拡大し、証拠金維持率が一定の水準を下回った際に、FX会社から投資家に対して発せられる警告通知のことです。日本語では「追証(おいしょう)」や「追加証拠金」と呼ばれることもあり、証拠金の追加入金やポジションの決済を促す内容が通知されます。
マージンコールは、ロスカットのようにその場でポジションが強制決済されるものではありません。あくまで「証拠金維持率がまもなくロスカット水準に達します」ということを知らせるアラートであり、投資家に対処の時間を与えるための、いわば早期警戒の仕組みといえます。
マージンコールとロスカットの違い
マージンコールとロスカットは、どちらも証拠金維持率の低下に関連する仕組みですが、役割が異なります。両者の違いを整理すると、次のとおりです。
| 項目 | マージンコール | ロスカット |
|---|---|---|
| 内容 | 証拠金の追加入金やポジション調整を促す通知 | ポジションを強制的に決済する処置 |
| 強制力 | なし(対応するかどうかは投資家の判断) | あり(自動的に執行される) |
| 発動する証拠金維持率の水準 | 一般的にロスカットより高め(100%〜150%程度など、会社により異なる) | マージンコールより低め(50%〜100%など、会社により異なる) |
| 対応しなかった場合 | 猶予期間を過ぎるとロスカットが執行される | ポジションが決済され、損失が確定する |
マージンコールはあくまで証拠金維持率の回復を求める警告であり、ロスカットのような強制力はありません。ただし、マージンコールが出た後に追加入金やポジション決済などの対応をせず放置すると、証拠金維持率がさらに低下し、最終的にはロスカットが執行される可能性が高くなります。
なお、FX会社によってはマージンコール(追証)の制度自体を設けておらず、証拠金維持率が一定水準(100%など)を下回った時点で、追証なしに即座にロスカットを執行する仕組みを採用している場合もあります。
マージンコールが発生するタイミング
マージンコールが発生するタイミングは、FX会社によって異なります。多くの会社では、1日のうち決められた時点(例:ニューヨーク市場のクローズ時間帯である午前7時頃)で証拠金維持率を判定し、その時点で会社の定める水準を下回っていればマージンコールが通知される仕組みになっています。
| 会社の例 | マージンコール(追証)の基準となる証拠金維持率 |
|---|---|
| SMBC日興証券 | 100%を下回った場合 |
| IG証券 | 維持証拠金の100%を下回った場合(メール通知) |
| 一般的な国内FX会社の傾向 | 100%〜150%程度が目安とされる場合が多い |
為替相場は常に変動しているため、相場を見ていない時間帯に証拠金維持率が大きく下がることも珍しくありません。ポジションを保有している間は、こまめに証拠金維持率を確認する習慣をつけておくことが大切です。
マージンコールが届いたときの対処法
マージンコールの通知を受け取った場合、放置せずに次のいずれかの対応を取る必要があります。
- 証拠金を追加入金する:口座に資金を追加することで純資産額が増え、証拠金維持率を回復させることができます。最もシンプルで多くの投資家が選択する対処法です
- 保有ポジションの一部または全部を決済する:ポジションを決済すれば必要証拠金が減るため、証拠金維持率が回復します。損切りを兼ねて対応することも可能です
- 何もせず強制決済(ロスカット)を受け入れる:追加の資金を用意できない場合、猶予期間を過ぎた時点でロスカットが執行され、その時点の損失が確定します
追加入金をしてポジションを保有し続ける場合、その後の相場が思わく通りに動けば含み損は解消されますが、逆方向にさらに動いた場合には、含み損がより一層拡大するリスクがある点は理解しておく必要があります。マージンコールが発生した時点で、すでに予想に反して損失が拡大している状態であることを踏まえ、慎重に判断することが大切です。
マージンコールを出さないための予防策
マージンコールが発生してから対応するよりも、そもそも発生させないための取引を心がけることが理想的です。次のポイントを意識するとよいでしょう。
- 余裕を持った証拠金で取引する:必要証拠金に対して十分な余力を持たせることで、多少の含み損が出ても証拠金維持率が急落しにくくなります
- レバレッジを低めに抑える:高レバレッジで取引すると、わずかな値動きでも証拠金維持率が大きく変動しやすくなります。特に初心者は低めのレバレッジを意識しましょう
- 損切りを徹底する:マージンコールが出る主な原因は含み損の拡大です。あらかじめ損切りルールを決めて実行することで、証拠金維持率の急激な低下を防ぎやすくなります
- 通知設定を活用する:多くのFX会社では、証拠金維持率が一定水準を下回った際にメールなどで知らせる通知機能を提供しています。設定しておくことで、相場を見ていない時間帯の急変にも気づきやすくなります
まとめ
マージンコールとは、証拠金維持率が一定の水準を下回った際に、FX会社から発せられる「ロスカットが近づいています」という警告通知です。強制力はないものの、放置すれば猶予期間を過ぎた時点でロスカットが執行されてしまうため、通知を受け取ったら速やかに追加入金やポジション調整といった対応を取ることが大切です。
マージンコールが出ること自体を防ぐには、余裕を持った証拠金での取引と、無理のないレバレッジ設定、そして早めの損切りが基本となります。通知設定を活用しながら、証拠金維持率をこまめに確認する習慣を身につけ、安全にFX取引を続けていきましょう。
よくある質問
- マージンコールとは簡単に言うと何ですか?
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証拠金維持率が一定水準を下回った際に、FX会社から届く「追加入金またはポジション調整をしてください」という警告通知です。
- マージンコールとロスカットの違いは何ですか?
-
マージンコールは強制力のない警告通知、ロスカットは自動的に実行される強制決済という違いがあります。
- マージンコールが届いたらどうすればいいですか?
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証拠金を追加入金するか、ポジションの一部または全部を決済して証拠金維持率を回復させる必要があります。
- マージンコールを出さないためにはどうすればいいですか?
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余裕を持った証拠金とレバレッジで取引し、早めの損切りを心がけることが有効です。

