資金が増えても、ずっと同じロット数で取引し続けていいのか気になった経験はないでしょうか。
資金の増減に応じてロット数を調整する「複利運用」は、長期的に資金を効率よく増やす考え方として知られていますが、リスクも同時に大きくなりやすいという側面もあります。
この記事では、FXの複利運用とは何か、単利運用との違い、複利運用のメリット・デメリット、実践するうえでの注意点まで、初めてこの考え方に触れる人にもわかりやすく解説します。
複利運用は、1回あたりのロット数の決め方(ポジションサイジング)を資金の増減に応じて変化させる考え方です。ポジションサイジングの基本を先に確認しておくと、理解がよりスムーズになります。
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複利運用と単利運用の違い

単利運用とは、最初に決めたロット数を、資金が増えても減っても変えずに取引を続ける方法です。一方、複利運用とは、資金の増減に応じてロット数を調整しながら取引する方法です。資金が増えればロット数を増やし、減れば減らすことで、利益・損失そのものの規模を資金の変化に合わせていきます。
| 運用方法 | ロット数の決め方 |
|---|---|
| 単利運用 | 最初に決めたロット数を維持し続ける |
| 複利運用 | 資金の増減に応じてロット数を調整する |
複利運用では、勝ち続けている間はロット数がどんどん増えていくため、資金が増えるペースも加速していきます。反対に、負けが続いている間はロット数も減っていくため、資金が減るペースも緩やかになります。
複利運用のメリット・デメリット

複利運用には、次のようなメリット・デメリットがあります。
- メリット:勝ち続けている間は資金の増え方が加速し、長期的には単利運用より大きなリターンが期待できる
- メリット:負けが続いている間はロット数も減るため、資金が一定のロット数のまま減り続けるよりダメージを抑えやすい
- デメリット:勝ち続けた後の1回の負けで、それまでの利益を大きく失うリスクがある(ロット数が大きくなった状態で負けるため)
- デメリット:資金が増えるたびにロット数を計算し直す手間がかかる
複利運用は「増えるときは大きく増える、減るときも(比率としては)一定」という特徴を持ちます。裏を返せば、資金が大きく増えたタイミングで大きな負けを経験すると、増えた分の利益を一気に失う可能性があるという点は理解しておく必要があります。
複利運用を実践するうえでの注意点
複利運用を実践する場合は、次の点に気をつけておくと安心です。
ロット数を見直すタイミングを決めておく:毎回の取引ごとに見直す方法もあれば、一定額増えた・減ったタイミングで見直す方法もあります。事前にルールを決めておきましょう
1回あたりの許容リスクの割合は変えない:資金に対する割合(ポジションサイジングの考え方)を一定に保ったまま複利運用することで、資金規模が変わっても同じリスク管理を保てます
短期的な結果に一喜一憂しない:複利運用の効果は長期間にわたって積み重なっていくものであり、数回の取引結果だけで良し悪しを判断しないようにしましょう
複利運用は、資金管理のルールをしっかり守れることが前提になる運用方法です。ルールを守れないまま複利運用を行うと、単利運用よりもむしろ資金の減り方が急になってしまうこともあるため、まずは単利運用でルール通りの取引に慣れてから、複利運用への切り替えを検討するのも一つの方法です。
具体的なイメージで比較する

単利運用と複利運用の違いを、10万円の資金を例に比べてみます。1回の取引で資金の10%の利益を得られたと仮定した場合、単利運用では常に最初の10万円を基準に1万円ずつ増えていきますが、複利運用ではその時点の資金を基準に利益が計算されるため、増え方が徐々に加速していきます。
| 取引回数 | 単利運用の資金 | 複利運用の資金 |
|---|---|---|
| 開始時 | 10万円 | 10万円 |
| 1回目 | 11万円 | 11万円 |
| 2回目 | 12万円 | 12.1万円 |
| 3回目 | 13万円 | 13.3万円 |
取引回数が少ないうちは差はわずかですが、これが何十回・何百回と積み重なっていくと、複利運用の資金は単利運用よりも大きく増えていきます。反対に、負けが続く場面では複利運用の方がロット数も小さくなっていくため、資金の減り方は緩やかになるという特徴も持っています。
まとめ
複利運用とは、資金の増減に応じてロット数を調整しながら取引する運用方法です。単利運用に比べて、勝ち続けている間の資金の増え方が加速するというメリットがある一方、大きく増えた後の負けで利益を一気に失うリスクもあります。
ロット数を見直すタイミングと、1回あたりの許容リスクの割合を事前に決めておくことで、複利運用のメリットを活かしながらリスクを抑えやすくなります。取引回数を積み重ねていくほど単利運用との差が広がっていく点も踏まえ、まずは単利運用でルールを守る練習をしてから、段階的に取り入れるのもおすすめです。
よくある質問
- 複利運用とは簡単に言うと何ですか?
-
資金の増減に応じてロット数を調整しながら取引する運用方法です。資金が増えるほどロット数も増えていきます。
- 複利運用は単利運用より必ず有利ですか?
-
そうとは限りません。勝ち続けている間は有利になりやすいですが、大きく増えた後の負けで利益を一気に失うリスクもあります。
- ロット数はどのくらいの頻度で見直せばいいですか?
-
毎回の取引ごとに見直す方法もあれば、一定額増減したタイミングで見直す方法もあります。事前にルールを決めておくことが大切です。
- 初心者はすぐに複利運用を始めるべきですか?
-
まずは単利運用でルール通りの取引に慣れてから、段階的に複利運用を取り入れるのがおすすめです。
