オプションFXは権利を購入する取引です。
権利には2種類あり、通貨を「買う権利」・「売る権利」と通常のFXのように対になっています。
それぞれ買う権利は「コール・オプション」、売る権利は「プット・オプション」と名称が付けられていることは覚えておきましょう。
今回はコール・オプションの流れを確認していきます。
①購入するオプションを決定
今回はドル円のコール・オプションをしていきます。
FX買い注文の場合は、安い値段で買い、高い値段で売ることで利益を得ます。
そのため今より高い値段になることを予想していきます。
今回の例では、115円を越えて116円半ばまで上がると予想し、115.50円のコール・オプションの購入を行いました。
表の「新規買」の値段に注目すると、ドルが安く、購入時に有利な値段の方がプレミアムが高く設定されています。
②注文を出そう
注文画面から細かい設定を行います。
「権利区分」や「権利行使価格」、「限月」などが正しいか見ていきましょう。
その後「取引枚数」を入力して、赤い「新規買」ボタンをクリックします。
確認画面が出たら、「発注」をクリックして注文は完了です。
注文をすると残高からプレミアム分が引かれます。
オプションFXの注意点は、権利の購入になることと、期限が存在することです。
権利行使日になったとき、これらがどのように作用するのか見ていきましょう。
③権利行使日
注文の際に確認した権利行使日になると、利益になるかか損失になるかが決定します。
●レートが購入した価格を上回った場合
購入した115.50円を上回り、権利行使日のドル円が116.50円になりました。
この場合には購入した権利が執行されます。
権利を執行すると、レート差と購入枚数により
(116.50円 – 115.50円) ×1万ドル =10,000円の利益になります。
残高には利益となった、10,000円が加算されます。
事前にプレミアムを支払っているので、純粋な利益はプレミアム4,550円を差し引いた5,450円となります。
●レートが購入した価格を下回った場合
オプションFXのリスクコントロール能力は、予想に反した際に大きく発揮されます。
例えば先ほどとは逆に、ドル円が114.00円になってしまった場合です。
通常ならレート差を考えると…
(114.00円-115.50円) ×1万ドル=-15,000円
もの損失が出てしまいます。
ただし、権利行使日にマイナスだった場合には権利を「破棄する」ことが出来ます。
権利を購入することによって、破棄が行えるのがオプションFXの大きなメリットです。
FXでは対の売買を行うところまでが必ずセットですからね。
権利を破棄することによって、マイナス分の支払いは0になります。
為替差損を支払うことがなくなり、取引で使用したプレミアム4,500円分の損失で済ますことができます。
今回は損失を3分の1もの価格まで抑えることが出来ました。