●ストキャスティクスとは？

ストキャスティクスは「買われすぎ」「売られすぎ」を教えてくれる、オシレーター系のテクニカル指標です。

性質はRSIに似ていますが、RSIとは違い、使うラインが2本あるのが特徴です。

まずはチャート上でどのように表示されるのか見てみましょう。

※DMM FX様の取引ツール(DMMFX PLUS)内の画像を使用しています。

このようにローソク足の下に表示されるのが一般的です。

2本の曲線で表されており、数値は右のメモリで0～100%まで計ることが出来ます。

DMM FXの取引ツールでは、初期設定で80%・20%に赤いラインが引かれています。
これがひとつの目安になるのですが、引く位置は自分で変更が可能です。好みで調整を入れましょう。

では、実際の詳しい見方や使い方について解説していきます。

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ストキャスティクスの曲線は、「%K(パーセントK)」「%D(パーセントD)」「%SD(スローパーセントD・Slow%D)」の3つに分けられます。

■%K
分析する期間の中で、高値からの安値の間の現在地をパーセンテージで表しています。
現在地が高値を更新すると100%、安値を更新すると0%。
高値と安値のちょうど真ん中であれば50%、というように表示される値です。

■%D
%Kの値を平均化したものです。
%Kの動きがかなり激しいため、使いやすくするために移動平均化が行われます。

■%SD
%Dを分析するために、更に移動平均化したものです。

ストキャスティクスでは、これら3つのうちから2つを組み合わせて使っていきます。

%Kと%Dを使う物が「ファスト・ストキャスティクス」と呼ばれ、
%Dと%SDを使う物は「スロー・ストキャスティクス」と呼ばれます。

どちらも基本の見かたは同じなのですが、ファスト・ストキャスティクスの方が相場の動きに素早く反応します。
売買サインが多くでますが、ダマシも多いのが欠点で、短期売買向きの分析方法になります。

欠点を補うために、一般的にはスロー・ストキャスティクスを利用することが多いです。

DMM FXの取引ツールでもスロー・ストキャスティクスを用いており、今回は解説にスロー・ストキャスティクスを使用しています。

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下記の図はスロー・ストキャスティクスを拡大して表しています。

■「買われすぎ」「売られすぎ」をサインとして判断

まずパーセンテージの目安である、赤い線に注目します。

上の80%の部分に位置している場合は「買われすぎ」のゾーンです。
下20%は逆に「売られすぎ」のゾーンとなります。

過度にどちらかに偏っている場合は、どこかで反転が起こると読むことが出来ます。

この場合、買われすぎであれば「売りサイン」、売られすぎであれば「買いサイン」だと判断します。

■シグナルも判断出来る

移動平均線のゴールデンクロス・デットクロスを用いて、ストキャスティクスでも強い売買シグナルを判断することが出来ます。

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20%以下のゾーンで、%Dが%SDを下から上に抜けるとゴールデンクロスです。
この時、強い買いシグナルとして見ます。

80%以上のゾーンでは、%Dが%SDを上から下に抜けるとデットクロスになります。
この時、強い売りシグナルとして判断することが出来ます。

■ダイバージェンスも確認

RSIでも出てきた「ダイバージェンス」がストキャスティクスでも確認することが出来ます。

ストキャスティクスの動きは、ローソク足に相対的に動きます。
一般的には相場が上がればストキャスティクスも上がり、下がれば同じように下がるものです。

しかし時々、逆行現象を起こす場合があります。

「相場が上がっている・下がっているのに、ストキャスティクスは逆の動き」をしている場合はダイバージェンスが起こっています。

ダイバージェンスはトレンド中断・転換のサインです。

以上三つのポイントを総合的に判断することで、強い根拠を持ったエントリーをすることが出来るようになります。

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ストキャスティクスは、レンジ相場に強いテクニカルです。

RSIでも同じことが言えますが、トレンド相場には弱い指標となってしまいます。

例えば強い上昇トレンドが発生している場合、高値はずっと更新され続ける可能性があります。

つまり、100%近くの80%以上のゾーンに1日中居続けるかもしれないということです。

そんなときは「80%以上だから売りサイン」と安直に判断するのではなく、全体の方向性を冷静に把握しましょう。

また、他のテクニカル指標と組み合わせて欠点部分を上手くフォローすることが大切になってきます。

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